
事実を告げないから無用な混乱・ワクチンの有効性について
まず、雑話①のなかで書ききれなかった、もうひとつのことについて、ご紹介します。
札幌の葬儀業者
ご本人達は最大限の善意に基づいて良かれと思い、危険を顧みず精一杯努力をなさっているつもりなので、非難するような意図ではまったくないということを、まず、ご理解いただきたいと思います。
十分な知識を持たない方々に、このような無用な気遣い、行為をさせてしまう医学会、 行政、マスコミに対する批判であるということをご理解ください。
さて、具体的な内容ですが、舞台は北海道札幌市の葬儀業者の最近の日常を紹介する番組でした。
葬儀会社社長の話によると、『他の葬祭業者に断られて涙声で依頼してくる電話が後を 絶たない。他の業者からコロナで亡くなった方の葬儀等は引き受けられないと断られた方々のご依頼を、当社ではもう十数件引き受けてきた』とのことです。
盛大な葬儀などほとんど挙行されることがなくなったこの1年、葬儀業者も経営的には 相当厳しくなっていると思われるのですが(全死亡者数は増えていません)、まるで祟り でも恐れるかのように、せっかくの依頼を断ってしまう業者が多い、ということにまず驚 かされます。
葬儀業者の方が、病院からご遺体を受け取る様子については、この番組では放送されま せんでしたが、以前に別なニュース番組で視た映像では、ベトナム戦争以降の戦死者やエボラ出血熱で亡くなった方のようにボディバッグに収納されていました。
札幌の葬儀業者さんは、ご遺体を受領後に棺桶の表面を殺菌液で消毒し、棺桶のふたと 桶の合わせ目(隙間)を何かテープで目張りをしてから霊柩車に運び入れます。
葬儀業者さんが、どういった理由、意図でそういった行為を実施しているのか、というコメントは紹介されませんでしたが、番組ではウィルスが棺の隙間から漏れだすことがないように、というナレーションが流されていました。
私の文章や YouTube をご覧いただいたことがある方には、また同じことの繰り返しということになってしまいますが、今日のマスコミに登場する機会の多い学者の主流や政府に近い学者の合意?(異論を唱えている学者は多数存在しますが)としては、接触感染、飛沫感染が圧倒的な主流ということになっています。
亡くなってボディバッグに収容され、既に棺にも納められた死者は、言うまでもないことですが、物に触れることも、会食はもちろんお喋りすることも、まったくありません。
私も含めた多数の学者の提言のように、呼吸による実質的な空気感染がむしろ主たる感染経路という説を採用するとしても、死者は、これまた言うまでもありませんが呼吸すらしていません。
では何のため?
このような措置、対策を取らないと、ご遺体そのものが感染源になりうる状況というのは、強いて言えばご遺体の管理が悪く(数日放置された戦死者のように)すでに虫が湧いているような場合だけでしょう。
それにしても、コロナウィルス感染症はペストやデング熱のように、昆虫が媒介するという報告はまったくありませんから、それもまったく理由にはなりません。
はるか彼方からのお見送り
葬儀業者がご遺体を病院から引き取ったあとは、ご遺族は霊柩車への同乗も含めて、ご遺体との対面はできないとのことです。
ボディバッグに包まれているでしょうから、仮に棺の小窓を開けたところでお顔を見ることもできないとは思われますし、火葬炉に入れる直前の最後のお別れもできないことになっているのだそうです。これは札幌市だけのことかも知れません。
そこで、葬儀業者の方は火葬場の駐車場に霊柩車を停め、バックドアを開け、はるか彼方からご遺族が合掌して、目張りされた棺に対してお別れができるように配慮している、ということが紹介されました。
はるか彼方から、棺に向かって合掌しているであろうご遺族のご様子も映してはいるの ですが、あまりに遠すぎて画面上では確認が困難なほどでした。
はっきり言わせてもらうと、こういったニュースをマスコミが無理やり美談的に、しかも正確性に欠ける内容で垂れ流すから、一般の方々の過剰反応を引き起こすことになりますし、コロナ差別を生じさせることにもつながります。
ボディバッグに包まれ目張りされた棺であっても、100m近く離れたところからでな いとコロナに感染してしまう可能性があるのか?
といった誤解を与えてしまう可能性がな いとは言えません。
実際の主旨は?
行政や業者に確認したわけではありませんが、遺族による火葬場での立会いは認めないという札幌市の主旨は、濃厚接触者である可能性が高い、コロナによる死者の近親者が一同に火葬場に集まれば、さらなる感染拡大の原因になりかねない、かといって参列者に事前にPCR検査の陰性証明を求めることも非現実的。
ということで、火葬場への参集はすべて許可しない、ということにしただけ(と思われ る)なのですが、それが不勉強なのか、何か別な意図でもあるのか、マスコミの手を経ると、こうなってしまうわけです。
繰り返しになりますが、棺を消毒し、目張りをしても、まだ危ない、うつるかもしれない怖い病気という印象付け、刷り込みをしてしまうことになります。
マスコミのこうした不勉強による、結果的なマッチポンプ作用によって事態はますますややこしくなっていくことになります。
コロナで亡くなった方のご遺体は、仮にお身体の清浄などしていなかったとしても(通 常の病死者と異なって、ご遺体の清浄は行わずにボディバッグに収納している可能性が高 い)、ご遺体に頬ずりしたところで感染してしまうリスクはまったくありません。
ウィルスは、自ら移動する能力を持たないからです。
これはついでのことですが「不要不急の外出は極力控えて」欲しいという表現は、為政者としては極めて無責任な、 責任回避のための発言であると思います。
最近の多くの人々にも共通することですが、「その方が良いのかなぁ?と思います」とか、言い切らずに、老若男女を問わず曖昧な表現をする人が非常に多くなってきました。
テレビのコメンテーターも「それは許されないことです」と断言すればよいのに、「そういった対応で、国民の納得は得られるのでしょうか?」といったような、自分は批判しているわけではない、「そういうことを言ってる人がいる、と紹介しただけ」と責任の所在を曖昧にしたがります。
たぶん、政治家の物言いを無意識にまねているのでしょう。
あとで言質を取られないようにするための話法です。
しかし、重要なことは言い切らなければなりません。「不要不急」の内容は個々にその基準が異なりますから、そういった基準は、個々に判断して決めて良いという意味になります。
でもそれは、言い換えれば、結果が悪かったら「それは全部あんたの責任だからね」という、これまた最近の主流である『自己責任』というニュアンスを含んでいることも忘れてはいけません。
一方では、感染した人を非難する、いわゆるコロナ差別は絶対にしてはならないと言いながら、すべては自己責任、結果責任ですよ、と言っているようなものですから、結果的に感染を広げてしまった人は糾弾されても仕方ありませんね、と言ってるのと何ら変わりません。
『不要不急』は各個人によってその判断がまったく異なります。
恋人同士にとっては、二人が会うということは「不要不急」ではなく、その時点では人生で一番重要なことでしょう。
政治家がやましいことを話し合うには、会議室ではやりにくいのであって、「まぁ、酒でも飲みながら」、「飯でも食いながら」となります。
そういった「悪だくみ」は不要不急なんかじゃない、それこそが一番重要という感覚の政治家だって存在するかもしれませんが…。
ただ、「外出は極力控えてくれ」とだけ言えば良いのです。不要不急の判断は行政としては不要であり、とにかく「外出は徹底的に控えてくれ」とだけ言えば、それぞれが自分 のリスクで、自分の判断で行動します。
行政の指示に従って外出を控えたせいで、損害を被ったという損害賠償請求訴訟を起されることを懸念しているなら、そのような訴訟はどうどうと受けて立てばよろしいわけです。どうせ、立証は困難ですから。
どうもお役人にとっては、自分の担当案件に関して訴訟を起こされるということが最大の出世の妨げになると考えているようで、昨今ますますこの傾向は強くなっているようで す。
その行く末は?
これほど政治、行政が曖昧、ぐにゃぐにゃだと、国民は強い指導者を求めるようになります。
トランプ大統領がどんなにめちゃくちゃで非常識な部分を有する人物でも、大統領選挙でほぼ半分の票を獲得したという事実を忘れるべきではありません。
出口のない閉塞感はヒトラーを生む最大の温床です。混乱に乗じて、臆面もなく自分の支援団体の便宜、優遇を最優先とする政治家や、その子分達に主導権を握らせているようでは、あっという間に戦前の日本に逆戻りです。
彼らは、単なる利権屋集団(立身出世も含めた)であって、直接国を危うくするような危険人物ではないと思われるのですが、こういった状態に対する国民の怒りが一定レベルを超えると、クーデターやヒトラー的カリスマ性の強い政治家を国民が期待するようになります。
国民の要望として。
ついでに、いくつかの余計なこと
経済再生担当大臣と新型コロナ対策担当という、二つの重要ポストに同一人物を就任さ せるということも異常なことです。
最初からアクセルとブレーキを同時に踏ませようとしているわけで、問題が深刻になってくれば(既に相当深刻になりつつある)感染症拡大も経済低迷も、西村大臣の責任として、政府、内閣中枢は、批判、責任を逃れられるとでも考えているのでしょうか?
この国としての一大事に、なぜ副総理が新型コロナ対策担当を兼務しないのか?
陣頭指揮を執らないのか?
米国ではペンス副大統領が実務的にはともかく、直接担当する形になっていました。それは、国家的重大事態という認識があるからです。
与党には、それほどの重大事であるという認識がないのでしょうか?
あるいは、現在の副総理にはそのような能力が欠けている、緊急事態に対応する能力はないと、内輪でも評価されているのでしょうか?
はっきり言わせてもらうと、後者に決まっています。政治家、リーダーとしての能力に欠けるのに、単に、有力勢力の中心人物としての体面を保ち、現体制を維持するためだけに、そういった肩書きで担ぎ上げられ、また担ぎ上げているだけだからです。
なお、副総理という役職は正式な官職名ではなく、割り増し手当、俸給もないそうですから、単なる称号に過ぎません。
そのくらいの花なら持たせてやるか、といった軽い気持ちでその称号を付与しているのだとすれば、国民も舐められたものです。
その他にも、もともと塾経営者であり、塾、予備校業界と極めて関係の深いことがよく知られている人物を文部科学大臣に任命したりと、最近の与党は良識、常識を疑われるといった意味ではトランプ大統領に勝るとも劣りません。
このような、ごくまともな批判をしていても、いずれ、『西式はとても良いかもしれないが、代表が「アカ」だからダメだ』などと言われるようにならなければよいのですが。
さて、やっと今回の主題です。
新型コロナウィルスワクチンについて
余計な話が長くなってしまいましたが、日本でも来月下旬には接種を始められることになりそうな、ワクチンの問題についてお話させていただきます。
ワクチンといってもいろいろなタイプがあるそうで、一概には申し上げられないのですが、ここでは主として米国のファイザー社やモデルナ社が製造している、mRNA タイプのワクチンについて述べます。
日本では中国製やロシア製のワクチンが採用される可能性は、ほとんどないかと思われるので、米国製ワクチンに対する見解であることを、まずお断りしておきます。
まず、「mRNA」とは何かというところから解説を始めます。
mRNA とは 私もそれほど詳しいというわけではありませんので、ざっくりとした話しにはなってし
まうのですが、ヒトの全細胞数とされる36兆数千億のうち、赤血球以外の細胞の細胞核の中には「染色体」と呼ばれる物質が存在します。
その染色体というのは、遺伝情報をすべて網羅した『DNA』の集合体と考えていただければよいでしょう。
親子が似ていたり、成長して大人になってもヒトとしての形状、能力が受け継がれていくということも、細胞の一つ一つに、遺伝情報を伝えるための、細かい指示書(設計図としての役割)が入っていまして、その、遺伝情報そのものが『DNA』です。
そのDNAは設計図ですから、新たな細胞を造る直接的な働きはしません。役割が違うということです。
元の細胞から脱出して、新たに造る細胞の作業指示書的な役割をするのが、『RNA』と呼ばれるDNAのうちの部分的要素で、実際に他細胞に入り込んで作業命令を指示、変 更する役割を持ったRNAのことを mRNA(メッセンジャー・アール・エヌ・エー)と呼ぶのだそうです。
ファイザー社やモデルナ社のワクチンは、この「mRNA ワクチン」と呼ばれるもので、 従来は存在しなかったタイプであるとのことです。
というのは、いわゆる遺伝子操作で合成した人工 mRNA を体内に注入して、免疫体制を作らせておく、準備させておくという作用とのことです。
どういうことかというと、その人工 mRNA は新型コロナウィルスの一部たんぱく構造パーツ(アミノ酸構造=ペプチド、レベルかもしれません)をヒト細胞に作らせる具体的作 業指示書になっているので、ワクチンを注入されたヒト体内の一部ヒト細胞はウィルスのパーツを造り始めます。
ワクチンによって作られたウィルスのパーツは、完全なウィルスではありませんから、ヒトに対して肺炎を起させたりする能力はありません。これは確実です。
ただし、そのウィルスパーツは、利用したヒト細胞から脱出する際には、細胞膜等を破壊せず(宿主細胞に即効的かつ致命的なダメージを与えないということ)に細胞外へ出る 能力は確実にあるわけですし、何か心配はないのか?と聞かれれば、それについては「判りません」と言うしかありません。
また、 ヒトのどの細胞(肺胞細胞なのか鼻粘膜細胞なのか、はたまた脳細胞なのかとい った)にそれを産生させる能力を有するのか等々、細かい具体的指示が可能なほど精密な 遺伝子操作がなされているものか(人工 mRNA の遺伝子情報すべての完全な解析もたぶん まだ終わっていないでしょう)は疑問です、と言うより、なされていないのではないかと 思われます。
そして、そういった高度な詳細情報については、少なくとも一般マスコミ情報ではまったく公開されてはいませんので、たぶんですが、とりあえずはこの仕組みでやってみよう という、手探りに近いレベルなのではないかと想像されます。
実際の免疫作用
ヒト細胞が産生したウィルスパーツは、ヒト細胞から放出、脱出して血中、体液中に移 動すると、本能というか一部の免疫細胞(樹状細胞?)が異物たんぱく、または、部分的なアミノ酸構造を感知して、異物であることをすぐに認識します。
それに対する具体的な防御方法として、生体がどの免疫手段、方法を最優先するように選択、発現させるのか、ということを予想することは実際上困難なようです。
いろいろな免疫の仕組みを動員して、体内での異性物の繁殖を最も効率よく妨害し、ヒト自体の生存率を最大に保つように作動します。
mRNA ワクチンが、ヒト免疫システムのうちのどのシステムを優先的に発動させるかということについては予想がつかないようですが、ファイザー製ワクチンの治験中に中和抗 体というタイプの抗体が増加して、半年くらいは残存していた、という報告があったとさ れていますが、それ以外に公表された具体的な作用機序等については、判明していないか らなのか、公表されていないと思います。
そういった状況ですから、ファイザー製ワクチンとモデルナ社製ワクチンでは、主として発動させる免疫システムは異なる可能性もあります。
推奨接種間隔や接種回数が異なるということも、たぶんですが、そのあたりが関係しているものと考えられます。
元々人工 mRNA を接種して中和抗体を増加させ、その免疫作用に期待するといったような具体的作用機序を想定、期待し、解明した上で合成した人工 mRNA ではない、ということです。
スパイクと受容体
中和抗体による免疫機能が主流であるとするなら、こういった問題が生じる可能性が高い、ということを論じたいのですが、他のワクチンの作用は、これとはまた異なるかと思われますので、すべてのワクチンに対して共通とは言えない解説、ということを前提にこ の先は読んでいただきたいと思います。
中国やロシアの新開発ワクチンは、この合成 mRNA タイプではない従来型ワクチンであるとのことですから、副作用があるとしても、従来のワクチンで生じた副作用と同様なものであろうし、新型コロナウィルスに対しての有効性は、インフルエンザワクチンと同程度、つまり効いているんだか効いていないんだか、感覚的には判断不能といったものであるとは推測します。
なお、従来型ワクチンとは、ウィルス変異型のうちの弱毒タイプのウィルスや、たんぱく、ペプチド構造が共通する部分を有するウィルス(ヒトでは発症しない)を接種するワ クチンで、そのほかにも細菌が産生する毒素に反応して免疫能が発動する仕組みを利用して、毒性を弱めたその毒素を接種する対細菌ワクチンもあります。
とにかく、基本的には体に害がないか非常に少ないが、ワクチンを投与、接種することによって事前に免疫体制を備えさせておく、準備の仕方を覚えさせておく、というのがワクチンに共通する作用です。
ご存知の方も多くなってきたようですが、コロナウィルスだけでなく、すべてのウィルスはスパイクと呼ばれる装置(器官というには小さすぎるような気がしますので)を表面 に持っています。
何のための突起かといいますと、ヒト細胞表面の受容体と結合して、細胞内へのアプローチ、ヒト細胞内へウィルスの mRNA を挿入するための通路を確保し、そこから注入するための装置です。
そのスパイクが結合する相手の、ヒト細胞側の受け手のことを受容体というのですが、 言うまでもありませんが、受容体はウィルスの侵入のために用意されている装置ではあり ません。
受容体とは、本来は各細胞にとって、必要な体液中の物資を細胞内へ取り入れるための装置、入り口通路であって、余計な物質が勝手に細胞内に侵入、取り入れてしまうことがないよう、決まった物質だけを取り入れるためのセキリュティシステム付の入り口です。
ウィルスは、巧みにセキュリティシステムをかいくぐってというか、合鍵と同様の糖鎖 構造を巧みに模倣して、各種生物の受容体と結合し、細胞内に自己の RNA を注入し、各々 宿主細胞の生命活動、増殖能力を利用して、自らの複製を作らせるという、究極の寄生生物です。
各々固有の生物細胞表面の受容体と結合できるように作られたスパイク(形状が異なる ものもあるようです)を使って侵入する仕組みですから、異種、他種生物の細胞は、仮に同じ哺乳類であったとしても、基本的に利用できない、つまり、各々も種固有の病原体となることがほとんどです。
ウィルス性の豚コレラという家畜伝染病があります。豚にとっては致命的な病気ですが、 ヒトにはまったく感染しません。
ヒト細胞表面の受容体の合いカギとなるようには、まったくなっていないからです。
それでも、狂犬病のように多種の哺乳類に感染する能力を持つウィルスも存在します。
鳥インフルエンザも、本来は鳥類専門(全種類の鳥を宿主として利用できるのではなく、 近縁種の鳥のみに感染のはず)であって、ヒトには感染するはずはなかったのですが、最 近では変異種でヒトにも感染する共通形が出現したので、非常に警戒しているわけです。
中和抗体の具体的作用
対コロナウィルスの中和抗体は、具体的にどういった仕事をするのかというと、以下のように説明されています。
コロナウィルスのスパイクを有する構造は、インフルエンザウィルスと基本的には共通です。外形的にはほとんど同じといっても良いでしょう。
中和抗体は、ウィルスのスパイクと細胞側受容体が結合する前、若しくは並行してウィルスのスパイクと次々に結合していき、細胞に取り付いて RNA を注入する機会を奪う、減少させるというのが作用であるとされています。
もちろん、対インフルエンザ、対コロナウィルスの免疫のすべてを中和抗体に依存しているわけではありません。必要に応じてあらゆるシステムを総動員します。 ただ、新型コロナウィルスワクチンも、インフルエンザワクチンと同レベルの作用、効果しかないことは容易に想像がつきます。
変異といっても、その多くはごくわずかな糖鎖構造の違いと思われますから、わずかな変異であっても、それようの中和抗体は作用しない、つまり、接種したけど感染してしま ったという事例が、インフルエンザ同様、多数発生するのではないかと想像されます。
もうひとつ忘れてはならないこととして、『受容体』はあくまで必要な物質を取り入れ るための装置である、ということです。
ヒト受容体に結合可能なウィルススパイクに、中和抗体が次々と結合してその侵入を防止できるのであれば、本来必要な物質が受容体と結合することまで妨害、阻害してしまう ことになる可能性が高いですから、細胞が必要とする物質の供給、受け取りにも支障が出ることになります。
そういった問題があるからこそ、インフルエンザワクチンの有効率が低いこと(私自身 はほとんど効果はないと思っています)や、有効期間が短い理由も説明がつけられます。
抗生物質がまったく存在せず、平均的栄養状態が極めて悪かった時代の人類であれば、 インフルエンザウィルス、従来型コロナウィルス感染症でも、比較的簡単に生命を落としてしまうことは多かったと思われます。
短期間であるなら、細胞への成分供給を犠牲にしてでも、免疫能でそれら感染症から回復したいし、だからと言って、終生免疫を備えてしまうと、細胞への必要成分供給という、より根源的なところで重大な支障が出てしまうから、それらウィルスに対する終生免疫は持たない仕組みになっている、という仮説も成立するのではないかと思います。
ワクチン積極推進論者の推奨にしたがって、年に3~4回、新型コロナウィルスワクチンを接種し、同様にインフルエンザワクチンも毎年接種するということになれば、結果的に相当な副作用を起させるのではないかと危惧されます。
顕著な副作用であればわかりやすいので、直ちに接種中止といった判断も可能ですが、どこかの細胞が長期間にわたって必要物資を十分に取り入れられないという、因果関係が不明な実質上の細胞レベルの栄養失調に苦しむヒトが増えるのではないでしょうか。
慢性疲労症候群で苦しんでいた方々が、原因がわからないから単なる『怠け者』という汚名を着せられていたのと同様なことが起こるかもしれません。
医療関係者の人等は「赤紙」が来たと思ってあきらめてもらうしかないでしょうが、接種の選択権を有する方は、相当期間は周囲の接種者の様子を見てからにした方が無難です。
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