西式健康法

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新型コロナウィルス 雑話 ③

約12分

英国型変異ウィルス他

西式健康法自体のことについては、ホームページ中の本文中に十分な内容を掲載しておりますので、どうしてもブログ内容は『新型コロナウィルス』関連になってしまいます。

この2~3週間くらいの間に、いくつも気になった内容が報道されておりましたので、まとめて見解を述べさせていただきます。

 

解熱剤

 驚いたことに、新型コロナウィルス感染症と判明しているにもかかわらず、未だに解熱剤(たぶん、アセトアミノフェン系の鎮痛解熱剤ではないかと思います。実際のところ、たいした効果もない代わりに、アスピリンほどの害があるわけでもありませんから、たいした問題でないと言えば、ないのですが)を処方している医師、医療機関が存在することに驚愕しました。

解熱鎮痛剤は、今日の医学常識(先端の)では、せっかく発動した免疫反応をわざわざ妨害するだけの、数十年前の医学における『カンフル剤』のようなものですが、未だに処方している医師がいるということが信じられません。

テレビ番組で放送していたのですが、コロナで自宅療養中の人の熱が何日たっても下がらず、一人暮らしで解熱剤が切れて、とても困った、といったような内容でした。

この方は何らかの公的な支援で薬が手に入ったと喜んでいましたが、無理して医療機関まで出向いて、有害な医薬品(この状況では、と言う意味ですが)をもらいに行って、かえって悪化した、なんてことになったらシャレにもなりません。

一人で自宅療養中の換気の必要性

 もちろん、これは新型コロナに感染した軽症者に限定したことですが、一人住まいであっても、コロナに感染したらしばしばきちんと換気をすべきである、ということが、これまたテレビ番組で紹介されていました。

なぜかというと、自身が感染者の場合には、仮に一人住まいといえども、ウィルス混じりの飛沫核を出しているから、それを再吸引して症状が重くなる可能性があると言うのです。

わたしは、基本的にこの考えには賛成(ブログ「マスクの有効性について」をご参照ください)ですが、それは、感染した場合のマスクの着用にも適用されるべきなのです。

ブログ『新型コロナウィルス その後②「緊急報告」』(2020年4月発表)の中で詳細に報告させていただきましたが、コロナウィルスと形状、サイズともに類似したインフルエンザウィルスの感染経路として、実質上の空気感染(学者によって、このことを飛沫核感染と呼んでいます)が存在するということは、15年前くらいからは一部の学者の間では常識でした。

ブログ『新型コロナウィルス その後』でご紹介した論文の中では、気道に吸引した呼気中のウィルスが定着した部分でウィルスは活動を始めるということ(ウィルスは宿主体内で自ら移動する能力を持たない)で、鼻かぜのような症状で済んでしまう人と、肺炎にまで至る人の差は、どこの部分にどの程度のウィルスを吸い込んだか?ということにのみ依存している、ということでもあります。

別な言い方で説明しますと、体内で、ウィルスは増殖しつつ、その生息場所を広げていくのではなく、気道に吸引して定着した位置と量によって、症状の生じる場所と程度が変わってくる、という説です。

以前にも解説した内容ですが、咽頭表面細胞で増殖したウィルスが、粘膜表面から出てきた場合には、口腔内粘液、唾液とともに消化管へ流れていってしまい、多くは胃酸で不活化しますから、発症することはまずありませんし、またコロナウィルスも消化管内上皮細胞等を利用することは極めて苦手としていると、考えられます。

繰り返しますが、感染しており、一人で自宅、施設で待機または療養している人が、自分が発散させたウィルスの再吸収を懸念して、独居状態であっても喚起が必要と考える、ということが医学的、防疫的に妥当な措置であるとするなら、感染してしまった人がマスクをし続けるということは、ただ室内に居るよりはるかにリスキーな行為、ということになります。

発散させたウィルスが、すべてマスクのメッシュに引っかかってくれるわけではありませんし、マスク内にこもったウィルス混じりの空気を、再吸引することになれば、鼻粘膜、咽頭部の感染だけで済んでいた人(これでも、現在のPCR検査では、多くの場合陽性を示すことになります)が、気道や肺胞にまで感染を広げてしまう可能性が高い、ということになります。論理的には。

これは、PCR検査で陽性となった人(精度にも問題があるんですが)は、人に移してはいけないと、マスクを常に装着すること、あるいは、完全に単なる習慣としてマスクを装着することが習慣になっているような人は、十分に配慮しなければいけない、ということです。

このあたりのことは、ブログ036「マスクの有効性について」をご参照いただければ幸いです。

変異型ウィルスについて

 今、新型コロナウィルス感染症で、最大の話題といえば『変異ウィルス』ということになろうかと思います。

マスコミの報道では、一応かなり正確な情報を流している、つまり、変異というのは人類にとって悪い方向への変異だけではない、といったことも専門家を通じて発信してはいるのですが、受け取り手が抱くイメージとしては、『変異型=事態が悪化』となってしまっているようです。

まず基本的なことからお伝えしようと思いますが、コロナウィルスのゲノムRNA塩基は約3万塩基で構成されているということです。3万きっかりではなく、3万塩基です。

文献によると、約29,900塩基としているものもありました。

現在のところ「イギリス型」「ブラジル型」「南アフリカ共和国型」の3種類の名前がよく上がってきます。

ある変異型は従来と比較して死亡率が1.7倍であるとか、感染率が何十%高いとか毎日ニュースで紹介されて、ますます恐怖心を煽っていると言えないこともありません。

十分な保証なしに実効を上げようとすれば、恐怖心を植え付けるのが一番、ということなのでしょうか、日本の常とう手段的な手口です。

何を申し上げたいのかというと、各々一言で『変異型』としてくくっていますが、実際にはどのレベルまでゲノム解析を実施しているのか、ということが重要なポイントになってきます。

各国の厚生省的な省庁の下部組織である、疾病対策予防センター(米国;CDC)とか感染症研究所のような組織から、変異ウィルスの現物を受け取って、日本の感染研でも、全ゲノム解析を終えて照合した結果、イギリスから伝染、伝播してきたということなのか、それとも、イギリス型特有の変異した部分の部分塩基配列情報だけを入手して、その同一部分のみを照合して、各々何々型と称しているのか、ということです。

多分時間的に、全解析をしたのではなく、変異部分の部分的照合だけで、『イギリス型』と呼称しているのではないかと思われます。

これは基本的な問題なのですが、もともとすべての生物(ウィルスも含めて)は進化しようとする性質を組み込まれています。

ある程度以上に進化した生物では、個体同士がDNAを出し合って、合わせないと子孫ができない仕組みになっています。

細菌類は、プログラミングされた定期的ゲノム変異によって、耐性菌が生じるということが結核菌などでは証明されています。

ウィルスも、これは私も今回得た知識ですが、インフルエンザウィルスは、RNAのゲノムが分節型となっているのだそうで、そのゲノム分節が交錯し、入れ替わって変異が起こるとされているのだそうです。

インフルエンザウィルスの分節数は7~8本(型によって異なる)だそうで、総塩基数はおよそ18,000程度だそうです。

どうやったら、同種ではあるが異なる単体のインフルエンザウィルスとの間で、分節交錯が起こすことができるのか、私に理解できるような解説が見つからないのですが、とにかく実質上、分節の交換によるゲノム交換(遺伝子情報交換)をおこなって、ウィルスは変異をしていく、となっています。

単に人体内に侵入しただけで、その分節交換が行われるということは考えられませんから、1個の宿主細胞に複数のインフルエンザウィルスが侵入した結果と考えるしかありませんが、そのどこかの過程で遺伝子の部分交換が実行されることは間違いありません。

劇的進化(海から上がって地上生活に適応するような)は無理でも、宿主生物の免疫能を欺いて、繁殖を続けるためには十分な進化の仕組みであると言えるのかもしれません。ウィルス、細菌であっても一種の進化の仕組みを備えているともいえるかと思います。

  長々と基本的なことについて解説をしてきた理由は、静岡で見つかった英国型変異種コロナウィルスが、イギリスから何らかのルートで伝播、伝染してきたという考えに囚われているから、話がややこしくなるのであって、静岡独自の変異種(便宜上このように呼ばせてもらいます)であると考えれば、何の疑問も生じません。

この静岡型変異種は、塩基配列の一部変異が英国型と同じであった、というだけのことであって、たまたま英国型の感染力が強く、致死率が高いのだとしても、静岡型が同じ性質を有するということにはならない可能性のほうが高いであろう、ということを申し上げています。

どうも日本の国立感染研は良くない筋の人間も少なくない、というだけでなく、研究機関のレベルとしても、国際的には劣っているのではないかと思われます。

いずれ、それぞれの変異種の全ゲノム解析が終わればはっきりすることではありますが、

コロナウィルスの特性からして、全変異を分節交錯でなく、純粋な当然変異(それでもかなりプログラム化されているとは思いますが)に依存しているようですので、どのような変異をしていくかという予想は一層困難ですし、ましてや有効なワクチンの開発など、夢物語に近いような気はします。

その他の海外からの感染ルート

 次に、検疫体制についてお知らせしたいと思います。数少ない、最盛期の百分の一以下の入国者数ではありますが、空路帰国、入国者にはPCR検査や、一定期間留め置きなどの措置が取られ、また数名の陽性判明でもニュースになりますが、防疫上いくつかの盲点があります。

ひとつは、貨物船等の外国からの船員に対する検疫です。もちろん、外国船が出入りする港には必ず入国管理室の分室や検疫所の出張所などが設置されており、船員さんは自由気ままに上陸して、というわけにはいかないのですが、空港のように厳密にコントロールされているわけではありません。

船舶と岸壁との間が、高い塀で構造的に区切られているわけではありませんし、数少ない客船以外は、原則船員というプロばかりですから、それほど厳格に管理しなくても問題は起きない、ということのようです。

ところが一方では、「横浜港は日本でも最も多くの外国船舶が入港します。(年間約1万隻)その船舶を使用した密輸、密入国事件が後を絶ちません。横浜海上保安部では、警察、税関等関係機関と協力し、監視、取締りを行っています。」という内容が横浜海上保安部のホームページには書かれています。

航空機の運航数は、特に国際線の場合激減しているわけですが、船舶の往来数はほとんど減少していません。万一、船舶の入港数が減少してしまえば、電気料金、ガソリン価格、パンや豆腐まで値上がりは避けられません。

そういった事象が発生していないということは、船舶の往来数には大きな変化は生じていない、ということです。

港湾における検疫、出入国管理がとくに手薄である、と指摘できるほどの証拠があるわけではありませんが、逆に海からの守りはこうして完璧を期しています、的な報道に接することがない、ということが気になります。

この外国船員の問題、と言っても、実際に問題が起きているかどうかも確実ではありませんが、一つだけ、「問題あり」が確実なことがあります。

それは米国の軍人(予備役も含む)に対する検疫等の体制です。往来が盛んな時には、米国本土やハワイ、グアム等の米軍基地と在日米軍基地等の間では、米軍人がほぼ定期的に、転属や配置、増員によって交代しています。

入れ替わりが盛んな時期(米国にも年度替わりのようなものがあるのでしょう)には、昔であればノースウェスト航空、現在はデルタ航空(N.Wはデルタに吸収合併されました)に多くのそういった関係者も搭乗しておりました。

ただ、米軍人は、全員が移動に民間航空会社を利用するわけではなく、米空軍輸送機だけでは運びきれないときに、民間航空機も利用するというのが建前です。

実は、民間航空機を利用している際も、検疫や出入国管理は別格で、日米地位協定の取り決めで、外交官以上の扱いとなっています。

日本入国の際には、外交官でさえ外交官旅券を提示する必要はありますが、米軍人にはその原則も適用されません。以下の通りです。

日米地位協定は、米軍人が日本に出入国する際には、米軍の身分証明書と旅行命令書を携帯しなければならず、要請があるときは日本の当局に提示しなければならないと規定しています。

となっていますが、日本政府が、その要請をする状況とはどういう状況かというと、『一応、チェックはできるようなルールになっている』というアリバイ的取り決めであって、実際には要請したことなど一度もないのではないかと思われます。

実質上フリーパスで日本国に出入りしているということです。

であるからこそ、沖縄の米軍基地内でしばしばクラスター発生があるわけで、英、独、伊駐留軍から転属してきた場合などは、強毒型を持ち込む可能性もないとは言えません。

ただ、沖縄駐留米軍と欧州米軍では、大元の所属軍がインド太平洋軍(本部司令部は米ホノルル)と欧州軍(本部司令部は独シュトゥットガルト)で異なりますから、最高幹部クラス以外にはそういった転属はめったにないはずですが。

とにかく、日本政府による検疫なしに、日本に入国し、一度赴任すれば、勤務時間外は原則的に基地外にも出ることができますから、ここにもザルがあると言わなければなりません。

 国によって感染力が異なるのは?

 自分でブログ内の文書をチェックしてみたのですが、見つかりませんで、どうもYouTube(公式西式健康法チャンネル) だけで申し上げた内容のようなのですが、国によって感染力に大きな差異があることの原因として、ひとつの重要な要素がはっきりしてきました。

というか、私の仮説を証明してくれたとも言える内容で、TV番組で放送していたのですが、飛沫の飛散状況を実際に合唱団で映像を確認するといった内容でした。

もちろん、特殊撮影すれば映像に映るレベルですから、そこそこの大きさの液体飛沫を撮影したものですが、日本語の合唱曲とドイツ語の合唱曲を歌った場合の飛沫飛散の届く範囲や量を映像的に計測した記録です。

それによりますと、日本語よりドイツ語の方がかなり多いことが分った、ということです。

例えば韓国語などは普通に話していても、日本語より激音、破裂音がかなり多いという印象ですし、会話時の人と人の距離なども、国によってかなり差異があります。

とくに意見が対立している時(口げんかも含めて)の顔と顔の距離は、習慣的に日本ではかなり距離を保って行うかと思いますが、映画等で見る限りかなり近づけて罵りあうシーンなどがよく出てきます。

ですから、歌を歌っている時も、言い合いをする時でも、その距離によってはダイレクトに飛沫を気道に吸い込んでしまうことになりますから、相手が感染者であった場合、かなり感染リスクが高いということになります。

ただ、絶対に忘れていただきたくないのは、再三申し上げておりますように、実質的な空気感染(空気中を長時間漂流する飛沫核による感染)も有力な感染ルートだということは忘れないでいただきたいと思います。

実質的空気感染は、ヒト間距離を保っていても、常にマスクを装着していたとしても、空調を通じて感染者と同じ空気を長時間呼吸していれば、実際に感染するということは忘れないで欲しい、ということです。

この記事を書いた人

株式会社 西式サービス西会 本部長西 万二郎
昭和27年(1952年)東京生まれ。東京工業大学工学部付属工業高校機械科を経て立教大学社会学部卒業。西式健康法創始者、西勝造の次男・西大助(西式健康法普及団体、西会第三会長、故人)次男として生まれ、在学中より西式健康法西会本部に勤務し西式健康法普及活動を開始。昭和52年業務部長、昭和63年本部長に就任。主な著書に『西式健康法入門』(平河出版社刊、共著)がある

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