西式健康法

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新解・西式健康法とは

約14分

人づくりは環境整備から

 菌づくりも環境整備から

 内容的には重複も多いのですがこの項の結論を申し上げますと、良い腸内細菌叢を作りたければ工業的に大量生産された菌株をいくら補充してもあまり効果は期待できないと思われますし、仮に大量に送り込んだとしても環境が整っていなければ定着率は著しく低いであろう、ということです。

 失業率が高く低所得者層が圧倒的に多い地域では、日本は特異的に異なるようですが、一般的には治安が非常に悪くなるというのは世界的には常識です。

 もともとは治安も良く、誰でもが住みたがる地域であったのに、空き家率が上がり始めたりすると、町はごみであふれるようになり、落書きが描かれ始めて、いずれは元々の住人も転居するようになって、その先は不法占拠される建物が徐々に増えてきます。

 そういう地域以外では暮らす術がない人たちがますます集まってきて、全体の雰囲気もますます悪くなってきます。

 ここでのポイントは、別に警察官の数を減らしたから治安が悪化したわけではなく、仕事がない、収入が非常に少ない、だから普通に暮らすといっても、どうすることもできない人の率が高いからというのが真相です。

 腸内環境も全く同じで、見事に社会の縮図になっています。善玉菌の数を少し増やしたからといって、環境そのものが改善するわけではありません。一般市民、善良な人々が普通に暮らせる社会環境を作ってやりさえすれば良いのです。

 これは社会、政治問題としてはもっとも困難なテーマの一つです。そのようなことを実現する方法があれば教えてほしいと、世界中のまじめな政治家は切望していることでしょう。

 でも、腸内環境であれば簡単なことです。食べるものに気をつけて、次々と無限の可能性を秘めた細菌類を補充してやることです。

 くどいようですが、わずかな善人を町に強制移住させたところで、問題の解決にならないことは誰もが知っています。逆に昨日までの善人も生まれて初めて銃を所持するしかないかもしれません。

 毎日、確実に良い環境作りの助けとなる植物類(野菜類)を食べ、新しい菌を外部から補充してやって初めて、環境と人づくりを同時に実現することが可能となります。

 旧勢力を追放しようなどと思わず、ある程度共存しつつ腸内細菌叢を徐々に改善にしていこうという穏健派は、この生食療法、もしくは少食プラスおかずとしての泥状汁。

 ただし、穏健派が最も留意しなければならないのが「便秘」です。便秘は大腸内の細菌繁殖を旺盛にしますから、うっかり便秘を見過ごしていると、いつの間にか悪い連中が勢力を盛り返してしまうこともあります。

 なぜ、便秘が大腸内細菌繁殖を旺盛にするかというと、細菌たちにとって理想的培養器としての性質を完備しているからで、新たな菌は補充されない、古参の菌は居座って大繁殖ということでは良い結果になるわけがありません。

 そんな甘い政策を採用するつもりはない、一気にけりをつけてやるといった方針の方にお勧めなのが「断食療法」です。

 断食療法における最終段階では、腸内細菌叢もエネルギー不足で全滅し、といっても本当に全滅させられるかどうかは疑わしいのですが、腸内細菌を善玉も悪玉も、共に激減させることができます。

 つまり、帝王切開時の新生児と同じレベルの菌叢にはできるということで、そこまでもっていけば、あとは食物の選び方で、一から新たな腸内細菌叢を構築することができますし、いかようにもコントロール可能ということです。

 ただし、やはり過激な政策というものは抵抗も大きいですから、うっかりすると政権崩壊、ヒトの場合で言えば、命にかかわることも十分にあるという認識は持っていただく必要があります。

断食療法に関しては、別途専門書が発行されていますので、興味のある方そちらをご一読ください。

 最後にひとつ、抗生物質の多剤療法で体内の細菌を一度根絶やしにして断食療法と同じ効果を手軽に得る、という方法論も考えたくなってしまいますが、これはやめた方が無難なようです。

 というのは、大腸粘膜内に潜んでいる菌に対しては、抗生物質の経口服用や血管内投与(点滴)では成分が細菌まで非常に届きにくいのだそうで、うっかりすると、最悪の悪玉菌集団だけが生き残るという可能性もないとはいえません。

 実際の話ですが、ピロリ菌除去術を行った結果、一時的に胃潰瘍の傾向は改善したものの、結局ピロリ菌を完全には駆逐できなかったうえに、腸内細菌叢が大きなダメージを受けて、便秘傾向がひどくなる等によってトータルでは体調がかなり悪化してしまった、という報告があります。

ビタミンCについて

 「アスコルビナーゼ」については別項でも述べましたが、西式健康法創始者西勝造がとりわけ重要視したビタミンである「ビタミンC」についても少し解説をいたします。

 まず、有名な話ですがほとんどの動物は自らビタミンCを合成する能力を有しています。多くの生物にとって、ビタミンCはそれほど重要かつ不可欠な栄養素であるということです。

 そして、ヒト他哺乳類の一部は、どういうわけか非常に重要であるはずのビタミンC合成能力を失ってしまったわけですが、それでも生存競争を生き抜いてきました。

 その能力を失った種で有名なところでは、フルーツバット(果物類を食する大型コウモリの俗称、総称)、一部高等猿類、ギニーピッグ(和名;天竺ネズミ、モルモット)が知られていますが、何分ともお金につながる研究ではありませんから、フルーツバットと呼ばれるコウモリは全種であるのか(たぶん違うのではないかと思いますが)、一部高等猿類とはどの種のことなのかということを、きちんと確認し分類した学者はいないかも知れません。

 どうして、これほど重要な物質の合成能力を失ったにもかかわらず生存できたのか、不思議と言えば不思議なのですが、もともとビタミンCを豊富に含む食物を常食していたので、生きのびることができたという解釈が一般的なようです。

 フルーツバットしかり、アフリカで発生したと思われる類人猿しかり、ギニーピッグは南米で食用家畜として飼育されていましたから、合成能力を失っても種として残ることができたのかもしれません。野生のギニーピッグは絶滅したことになっています。

 ヒトも高等猿類の一種として立派に?合成能力を失っているのですが、アフリカ出身ということもあって生き延びることができたのではないかと考えられているようです。イヌイット(この呼称についても本来は説明が必要ですが省略させていただきます)がカナダ北部の北極圏に渡ってきたのは最終氷期の頃とされていますから、2万年以上昔のことになります。

 果物や食用可能な植物をいつでも食べられるような環境でもなく、彼らが主食とするアザラシも草食動物ではありませんから、その消化管内に植物性のものがあるわけでもなく、どうして壊血病で絶滅しなかったのは不思議であるとしか言いようがありません。

 キビヤックという、多数の小鳥をアザラシの皮に詰め込んだ発酵食品を食べているからという説もありますが、そのキビヤックの栄養成分についてはビタミン・ミネラルが豊富という表現しかなく、成分分析データもインターネットでは見つかりません。

ただ、原料・製法から考えるとビタミンCが豊富であるとはとても考えにくいですし、すべてのモンゴロイド系北方民族が食べているわけでもないようで、貴重な食材だから祝い事のときに食べるという記述もあって、どうも日常的に常食しているわけでもありませんから怪しい伝説ということになりそうです。

何を申し上げたいかというと、ビタミンCは研究対象としては手垢だらけの古過ぎるテーマであって、何も新しいことは出てこない面白くもなんともない研究対象ですから、最近ではだれも基礎的な研究はしていないようだということです。

ビタミンCの主たる作用

 ビタミンCについては、西式健康法でも特別な効能を標榜しているわけではなく、これからご紹介するのは一般的に言われていること、プラス比較的新しい内容ということでご紹介します。

コラーゲン生成にかかわる補酵素

 ビタミンCは、ヒト体内の繊維状タンパク質の1種でありタンパク質全体の半分以上を締めるとされる「コラーゲン」を合成する際に欠かすことのできない補酵素です。

 すでにご存じの方にとっては余計な説明ですが、他の動物のコラーゲンがヒトの体内にそのままの形で入ってくることは絶対にありません。

ヒト血中に取り込めるようにするため、消化という過程で他生物のタンパク質はバラバラにして、また、一部たんぱく質は酵素としての働きをしてしまいますから、そういった勝手な作用をさせないためにも他生物のタンパク質はバラバラにして、原則としてはアミノ酸という単位に、また、一部進化の過程で安全が確認されている組み合わせであれば、アミノ酸の重合体である「ペプチド」という状態で血中に取り込みます。

そのアミノ酸、あるいはペプチドを体内で組み立て直して、ヒト専用というよりその人専用のタンパク質を組み立てます。そして、そのアミノ酸を再組み立てして、ヒト用コラーゲンを作るために不可欠な補酵素がビタミンCというわけです。

ここでいう補酵素とは、酵素(物質としては球状タンパク質)ではないものの(分子量の少ない有機物ということになる)酵素反応によってアミノ酸結合、分子結合を行わせてタンパク質を合成する際に、例えば一時的に結合して預かってもらうような働き(一時的な受け手が存在しないと、目的とするアミノ酸結合、分子結合そのものを起こせない)をするのが補酵素です。

タンパク質ではないし、直接的な分子結合を行わせる(接着剤の働きをする)酵素としての働きをするわけではないので、補酵素という名前が与えられています。

だからといって、この補酵素が介在しないと成立しない酵素反応が多々あるわけで、それらの補酵素が不足すると、タンパク質(コラーゲン等)を合成することもできなくなってしまうということです。

完全かつ十分なコラーゲンが生成できなくなると、毛細血管を構成する細胞も不完全となって皮下出血がおこりやすくなり、その結果として濃過ぎる酸素に弱い組織細胞のDNAがダメージを受けることになり、がん細胞も生じやすくなると考えられます。

そういった微出血は、表皮の皮下のみで生じるだけではなくすべての器官、臓器で同じ現象が起きますから、ビタミンC欠乏あるいはビタミンの不足気味の状態は、常に軽度の多臓器不全を起こしかけた状態と表現しても過言ではありません。

抗酸化作用

 また、ビタミンCのもう一つの重要な役割として、酸化還元反応を容易に起こすという特性があり、体内の活性酸素を直接除去する働きがあるとされています。今日では、むしろこの抗酸化作用の方が重視されているようです。

 ただ、この抗酸化作用というのも、サプリメントメーカーが都合のよいように解釈しているような面もあり、実際はなかなか難しい内容です。

 ビタミンCさえ多量に摂っていれば、がんも怖くないというほど明確な効能、効果を期待するのは、ひいきの引き倒しということになりましょうが、だからといって慢性的な不足状態がかなり深刻な影響をもたらすということは言えるかと思います。

理想的なビタミンC摂取法

 ビタミンC摂取で最も重要なことは、常に血中濃度を一定以上に保てるようにすることです。

 そのために、高名な化学者でありノーベル賞受賞者であるライナス・ポーリング博士の提唱した「メガビタミンC療法」には今日でも多くの支持者が存在します。

 ポーリング博士の主張は、ビタミンCの役割・作用からすると常時その血中濃度を高く維持する必要があるが、容易に尿中に排泄されてしまい血中濃度を高く維持することは困難である。しかし、45グラムといった単位(4,0005,000mg)で大量に摂取すると、ビタミンCの吸収が始まった後、血中飽和濃度に達すると同時に血中への吸収も一時停止して、その後は尿で排泄された分だけが徐々に血中に吸収されていく。つまり、大量に摂取すれば相当長時間血中ビタミンC濃度を血中飽和濃度に維持できる。これこそ理想的なビタミンC摂取法である、と提唱しました。

 ポーリング博士の主張は、確かに、血中ビタミンC濃度を高いレベルで維持するという目的は達せられるのですが、非常に重要な視点が欠落しています。

 それは、消化途中の食物のpHに関する視点です。基本的には胃の中はpH2.0程度、小・大腸内はほぼ中性とされています。

 pH1.5程度の強酸性の胃液と、中性に近いであろう胃粘液とが混合されてpH2.0程度になるのですが、小腸以降の組織はこの強酸性には耐えられませんから、十二指腸で分泌される弱アルカリ性の消化液である胆汁、膵液によって中和され、それ以降はほぼ中性の状態で小腸の中を流れていきます。

 例えば、胃から分泌されるたんぱく分解酵素である、ペプシンの効率を最も高めるpH2.0とされておりますし、膵液に含まれるペプシンというたんぱく分解消化酵素の至適pH89となっています。

 小腸内はほぼ中性、文献によってはpH7.0~8.0程度の中性~微アルカリ性という記述がありますが、完全な生体からのサンプル抽出は極めて困難ですから多少記述に差異はあります。

 各々の消化酵素にとって、最も活性が上がる理想的なpH環境があることは間違いのない事実ですから、消化管内のpH調整もかなり精密かつ綿密に行われているはずです。

 各々の分泌液等を巧みに混合した結果として、理想的なpH 環境になるように調整しているわけですから、極端に酸性度の高いものを大量に胃の中に入れるということは大きな問題を引き起こします。

 しかも、ビタミンCの純粋粉末のように、本来なら強烈な酸味があるからとても飲みきれないような分量をオブラートで包んで、味覚(舌)という大変重要な番人をわざわざだましてまで胃の中に入れて、それで良しとするということなどとても信じられないことです。 

 何とか血中ビタミンC濃度の高い状態を維持したいという、ポーリング博士の気持ちは解らないではありませんが、何も消化管内pH に大きな影響を与えなくても血中ビタミンC濃度を比較的高い状態に保つ方法は存在します。

 一つは野菜、果物で摂ることです。野菜などに含まれているビタミンCは多量の不純物に囲まれていますから、とても吸収が遅いのです。

 消化の過程で不純物が順次外れて、ビタミンCとして露出した形になってから初めて吸収されますから、自然のタイムリリース処方というべき状態になっています。

 であるからこそ、自然の食物の形で取るならば100150mg 程度でも充分とされるビタミンCが、錠剤や純粋体のビタミンCで摂ると最低でも数百mg あるいは1000mg 単位で摂取しないと有効性が感じられないということになるものと思われます。

 逆な言い方をすれば、自然物、食物の形でのビタミンCを一切摂らない場合には、仮にビタミンC1000mg 含有のサプリメントを毎日欠かさず摂取していても、血中ビタミンC濃度がかえって低くなってしまう可能性も否定できません。

 なお、いまだに、合成ビタミンCは石油から作っているから有害であるという、大昔からのデマを信じている方もおられるようですが、これは完全な誤り、都市伝説というやつです。

 原油のように分子構造が不均一な物質から、特定の分子構造を持つ物質を合成するのはものすごく効率が悪いですから、そのようなことはわざわざしません。

 しかも、石油類には原料となるべき糖類の分子構造を持つ物質が含まれていませんから、仮に作ることができるとしても採算性の問題から、誰もやってみようとは思わないでしょう。仮に原油価格がバレル5ドルくらいになったとしてもです。

 でんぷんに数種類の酵素を作用させ、特定分子を分離することによって簡単にビタミンCは合成が可能です。

 合成ビタミンCの作り方は、馬鈴薯でんぷんやコーンスターチ等のでんぷんからグルコース(ブドウ糖)を作成し、そのグルコースから2段階の発酵過程でL-アスコルビン酸(ビタミンCno正式な物質名)が合成できるのだそうです。

 同じように「味の素」の主原料であるグルタミン酸ナトリウムも、石油から作られるから有害という都市伝説がありましたが、これも同じ理由で完全なデマです。

柿の葉茶について

 西勝造は、たぶん、ビタミンCの重要性と、ポーリング博士ほど極端な主張ではありませんが、できるだけ大量に摂るように主張した世界で始めての研究者であると思われます。

 ビタミンCは諸環境、事情によって想定外の消耗が起こることがあるから、常に多めに摂ることを心がけて、一瞬たりとも不足状態を招かないようにするべきであるという主張を、1950年代当初には文献の中で主張しています。

 当時、合成ビタミンC自体が存在しない時点では、みかんが出回っている時期など以外では多量のビタミンCを摂取する方法がなく、その時代に考案したのが「柿の葉茶」です。

 今日では、1回あたりのビタミンC摂取量としては、錠剤型サプリメントなどと比較すると、1ティーバッグ当たり3040mg 程度の含有量ですから、単純な量だけで比較するれば比べるまでもないのですが、タンニン分に包まれた形のビタミンCですから、野菜に含まれるビタミンCと同様、小腸起始部であっという間に全量吸収されるというわけではありませんから、野菜中に含まれるビタミンCと同様なゆっくりとして吸収が期待できます。

 また、今日では柿の葉に含まれるポリフェノール類による、抗がん作用、血圧効果作用等々の数多くの研究が発表されるようになりました。祖父の先見の明に対しては驚くばかりです。

結語

目先死なせないという技術では現代医学に逆立ちしても敵いません。数十年前であればなすすべもなく命を落としていった人々が、抗生物質の発見、普及で若くして肺炎で亡くなる方は激減しましたし、新たな外科術式によって生活に不自由は多々あるものの、命は落とさずに済むという事例も数えきれません。

 命が危うい状態で現代医学に依存し、手術を受け薬剤を使用することは当然のことです。ただし、薬剤は永久に使い続けるようなものではなく、バランスが崩れ過ぎて命にかかわるような状態を、一時的に補正、是正するためのものだという認識を常に持つことが重要であるという認識は必要でしょう。

 死んでしまっては健康法を実践することもできませんから。

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