
疲労について
後半で多少触れますが、最初に考えていたテーマは、『脳疲労について』という内容にするつもりでした。
ただ、考えてみると『疲労』という言葉自体も、曖昧と言えば曖昧な言葉であって、定義すら明確ではないと思われましたので、『疲労』全体について考察することにした次第です。
疲労の定義を日本版ウィキペディアで調べてみましたところ、次のように解説されています。少し長いのですが、一部をそのまま転載します。
疲労には身体的原因と精神的原因がある。
身体的疲労は最適な身体能力を維持するための筋肉の一時的な能力の低下であり、強い身体運動によってよりひどくなる。精神的疲労は長期の認知活動が原因となる最大認知能力の一時的低下である。精神的疲労は傾眠(眠気)、無気力(英語版)、選択的注意の疲労(英語版)として現われうる。
医学的には、疲労は非特異的症状(英語版)である。これは、多くの考えられる原因があり、多くの異なる状態を伴うことを意味する。疲労は徴候よりはむしろ症状と見なされている。これは、疲労が他者によって観察できる客観的なものではなく、患者によって報告される主観的感覚であるためである。疲労と「疲労感」はしばしば混同される。
引用文をお読みいただくと判りますが、『(英語版)』というかっこ付きの注釈が再三出てくるように、どこからも異論が出ないような確立した日本語の定義、説明がなかなか困難である、ということがお分かりいただけるかと思います。
それでも、最終行の記述にありますように、疲労と「疲労感」はしばしば混同される、という説明が、かなり問題を明確にしてくれている、と言えるでしょう。
つまり、我々が日常的に口にすることが多い「疲れた~」であるとか、「もう、クタクタ」といったような言葉は、多くの場合は本当の疲労ではなく、『疲労感』を訴えているものと考えられるということです。
本当の意味での『肉体的疲労』は、日々のプロスポーツ選手の練習や、運動部の長時間に及ぶトレーニングであったり、陸上自衛隊などの野外訓練であるとか、筋力を限界近くまで使った状態、生理学的説明としては、身体中の脂肪やタンパク以外の備蓄エネルギーをほぼ使い切った状態であると言えます。
その状態では、筋肉中に乳酸があふれかえっている状態あり、出力可能な最大筋力自体が低下し始めている、といったところであろうかと思われます。
精神的疲労は、『やる気を失ってしまった状態』といったような説明しかできないかと思われますが、達成感が非常に少ない作業、学習が長く続くとかいった状況の時に生じる、やる気の低下、喪失した状態といったことになるでしょう。
繰り返しになりますが、多くの方が日常的に訴えている感覚は、医学的には『疲労』をしているのではなく、『疲労感』を感じている状態である、という認識がまず重要である、ということを申し上げておきます。
イミダペプチド
まだ、あまり一般化している栄養素名ではないかと思いますが、最近『イミダペプチド』(イミダゾール・ジ・ペプチド)という成分を含む健康食品が、「疲労感を軽減する」としてかなり宣伝されています。
ある程度詳しい解説を引用紹介させていただきますと、
イミダペプチド(イミダゾールジペプチド)とは、イミダゾール基を有するアミノ酸結合体の総称である。渡り鳥や回遊魚(カツオやマグロなど)などの長時間の連続した運動を必要とする生物の骨格筋中に多く含まれており、特にカルノシン(β-alanyl-L-histidine)とアンセリン(β-alanyl-1-methyl-L-histidine)の2つがよく知られている(図2)。
イミダペプチドは、イミダゾール基によって、一重項酸素やペルオキシラジカルなどの活性酸素を消去する抗酸化物質としても知られている。また、ヒトがイミダペプチドを経口摂取した場合、骨格筋に移行すると報告されており、抗疲労物質として有望と考えられる。
今のところ、そういたレベルのことまでしか判ってはいないのですが、健康食品業界は先取りをしていかないことには商売にならない、といった傾向がありますし、効果が実質的に否定された後でも、「作っちゃたものは売り続けるしかない」ということなのか、有効性を否定された後、あるいは、より優れた製品が出た後でも、製造、販売が続けられることは珍しくありません。
疲労感を軽減する成分
疲労感を軽減する成分として、また確実に有効な薬剤とし、一番有名なのは『メタンフェタミン』であるとか『アンフェタミン』、効果は落ちますが『エフェドリン』などがあります。
実は、これらは、『覚せい剤』成分に指定されておりまして、一般的には入手できません。脳が発する疲労信号を含む各種信号を遮断あるいは無視させて、眠気を取り去り、高揚感を得られるものの、確実に有害なので、覚せい剤等取締法において、製造、販売、所持等が禁止されている薬剤です。
エフェドリンは、気管支拡張剤、咳止めとして市販薬にも含まれている成分ではありますが、その濃度は厳しく規制されています。
『疲労感を軽減する』といううたい文句だけを見ると、イミダペプチドもメタンフェタミンも同じなのですが、これには2つのことが考えられます。
ひとつは、覚せい剤と同様の効果があるが、まだ『覚せい剤取締法』では禁止されていない物質である可能性です。
麻薬取締法、覚せい剤取締法であるとかで規制されている物質は、法律でその分子構造等が厳格に規定、指定されていまして、類似効果があるというだけでは取り締まることができません。
法律の改正、施行が行われるまでは違法ではない、というルールなので今のところ野放しになっている、という理由です。
さすがにそれはないと思われますので、もう一つの可能性としては、脳に疲労感を伝える物質の合成を阻害するといった作用の成分である場合です。
この成分を研究、開発した研究者の報告によれば、まさにその通りで、筋肉内においてイミダゾール・ジ・ペプチドは、強力な抗酸化作用があるので、疲労物質とされる乳酸の合成を阻害する作用があるとしています。
また、そういった成分の多くは、試験管内の実験では、そういう作用が認められても、経口摂取した場合には、消化吸収の過程で成分分解、変性が起こり、実際に期待する作用は生じないというケースも多いのですが、このイミダゾール・ジ・ペプチドの場合には、成分そのものが、分子構造が変わらないまま、ヒト筋肉中に移行することが確認されているのだそうで、渡り鳥と同じように疲れ知らずの筋肉になる、といったように解説されています。
つまりは、筋肉を酷使したときに生じる、『真の疲労』には有効である可能性はあるが、多くの人が問題にしている『疲労感』に対しての有効性、薬理学的作用については、たぶん意味がなく、あくまで心理作用、プラセボ効果であるということではないかと思います。
次に、『真の疲労』に対する効果について考えてみようと思います。
覚せい剤の軍事利用
旧大日本帝国海軍においては、覚せい剤(塩酸メタンフェタミン=ヒロポン)が航空機操縦士の標準支給品であったとされています。
オートパイロットが存在しない時代ですから、飛行中の操縦士の居眠りは即墜落事故につながり、貴重な兵器と兵員を失うことになります。
健康に問題が生じることは分かっていても、使用することのメリットの方がはるかに大きかったのです。
米国でも、レーダーはまだ試験運用の時代でしたから、当時の日本の軍用機設計思想は、敵が予想するであろう警戒範囲外から、長距離飛行によって攻撃を行う、という方針であったようで、燃料タンクや乗員の防弾装備を犠牲にしてまで、燃料タンク容量を増やし、それを達成するというものでした。
それはそれで、一つの設計思想として成立はするわけですが、乗員の体力、疲労の方はそうはいきません。
例えば、零式艦上戦闘機の場合、21型(真珠湾攻撃時の型式)では、最大航続距離は巡航速度(250km/h 程度)で3,350 km(増槽あり)とされていますが、一説によれば、最も燃料消費効率の良い速度で飛行し、空中戦の伴わない爆撃隊の護衛飛行の場合などは、最長13時間程度に及ぶこともあったとのことです。
もっとも、途中での空中戦を想定しない作戦行動などあり得ませんが、それでも、連続飛行時間が8時間近くなることもしばしばあったものと思われます。
飛行機は自動車と違いますから、取り敢えずパーキングで停めて仮眠、ということが出来ません。
自動車の運転でさえも、2時間ごとに休憩を推奨されていることは皆さんご承知でしょうから、命のやり取りを含む、8時間の連続飛行がどれだけ苛酷であり、困難であったかは想像に難くありません。
とくに、戦闘中に負傷して軽度ではあるが出血を伴っている場合など、睡魔と闘うことは不可能で、それゆえ、お国、軍の方針として覚せい剤を使用させていたというわけです。
イミダペプチドの軍事利用
恐怖心を感じることのない兵士、としてのロボット開発も世界中で行われているようですし、軍事の世界では、個々の兵士の健康、生命より軍事任務の遂行能力が優先される、ということには論を必要としません。
イミダペプチドの作用が本当であるとするなら、各国の軍隊が注目しない訳がありません。
仮に、多少健康を害するといった事実があったとしても、任務遂行が優先しますから、常時使用は認めないとしても個人携行品として『イミダゾール・ジ・ペプチド』を含有した、食品等の携行をさせるはずです。
というわけで、米国におけるイミダペプチドの評価を、軍事利用も含めて調べてみました。
結論から申し上げますと、まったく出てきませんし、この成分に対する記事も非常に少ない、というのが実情です。
もちろん、総合戦闘能力の向上といったような、究極の効果はまったく期待できない、ということになるかと思います。
すべてNHKが宣伝
過去にも『レスベラトロール』という、強力な抗酸化作用を標榜した成分が脚光を浴びました。
その後の本格的な医学的試験で、言われていたような夢の万病薬的効果は否定されましたが、いまだに市場には多くの製品が出回っています。
また、簡単に言えば、そこそこのボケ防止効果があるとされた『プラズマローゲン』なる成分も、一時はかなり脚光を浴びたものの、その後、より研究が進んで医薬品化され、臨床現場でも使われようになった、といったような話はまったく耳にしません。
そこで、なぜものすごく注目され、知名度も上がったにも関わらず、評判倒れであったのか、ということなのですが、これら製品、成分の共通点は、すべてNHKのテレビ番組で大々的に取り上げられたことがある、という共通点があるのです。
『レスベラトロール』は、不老長寿サプリメントとして一時大人気になりましたが、そのきっかけは、NHKTVの「NHKスペシャル”あなたの寿命は延ばせる“ 発見!長寿遺伝子」(2011年6月12日放送)という番組が発端だとされています。
また、『プラズマローゲン』同じく、NHKスペシャルで放送されたという記述は多数あるものの、現在は、肝心のNHKのホームページには掲載されていません。
不都合があって削除したものやら、事情に関しては不明ですが、このプラズマローゲンは他の各種媒体でも相当数取り上げられていました。
もちろん、これも、その後医薬品として保険診療の対象になったといったような事実はまったくありませんで、業者とその関係学者、マスコミとが創り上げた『幻の夢の薬』であった可能性が高かったということになります。
今回ご紹介した『イミダペプチド』も、NHKの『あさイチ』という番組で「衝撃的ビフォーアフター“さらば!疲労体質”」(2012年4月25日放送)というテーマで、帝京大駅伝競走部が飲んでいるドリンクとしても「イミダペプチド」が紹介されたとのことです。
NHKがこうした内容の番組、つまり実際の効能も確認されていない物質を、さも、夢の薬が完成、市販されている、ということで放送するということはいかがなものか?
多くの人は、NHKの中立性をある程度信じ、受信料も支払っているのだと思いますが、そのNHKがいい加減な情報を何かの事情で、無責任に垂れ流しているのだとすれば大問題です。
これは、力のあるプロデューサーが、金銭を提供されたからなのか、単なる友人関係によって番組制作を指示、あるいは許可したものかは不明ですが、効果も定かではなく、かなり高価な健康食品の販売に、公共放送を称している日本放送協会(NHK)が片棒を担いでいるとなると、これは容認できません。
「なんで受信料払わないかんの!!」という大合唱が起きても不思議ではありません。
NHKは最近民営放送局化の準備をしているようにも思えてきます。何と言っても、あらゆる面で信用が失墜していて、このままでは受信料収入だけでは、早晩成り立たなくなるのではないかと思われるからです。
脳疲労について
本来のテーマのつもりであった『脳疲労』について、少しだけではありますが解説します。
この用語も、実は『プラズマローゲン』の研究、開発者としてNHK他各種媒体に紹介された、藤野武彦さんという元九州大学教授の方が提唱した言葉だとのことで、用語の説明を読んでみる限りでは、『精神的疲労』との差異は明確ではありません。
また、『脳疲労』という用語を積極的に使うのは、健康食品であるとか、精神科、心療内科分野の医師等が多いようで、軽度のうつ病であるとか、その他の精神疾患だとは思いたくありませんから、『脳疲労』という用語を使って、敷居を低くする、という演出をした方が、患者集めには都合が良い、というだけの話である可能性もあります。
なかには、脳も臓器であるから(もちろん間違いではありませんが…)、ブドウ糖不足や、自律神経の失調で、脳疲労状態に陥るのだ、といった解説も見受けられますが、極端な低栄養状態やインスリン過剰投与等の薬剤性低血糖以外に、脳がブドウ糖不足で十分に働かなくなる、などという事象は起こりません。
現代では許されることではありませんが、そういった、精神的疲労や脳疲労を訴えて落ち込んでいる人を、たとえば戸塚ヨットスクールに預ければ、90%以上の人(本当はもっと高率だと思っていますが)は、まあほとんどは回復する訳ですが、なかにはごく一部、重篤なうつ病(あらゆる努力をしてでも自殺を強行することがある)の方が混じっていると、取り返しのつかない事故、事件になってしまいます。
現在では、そういったわずかな可能性ではあっても、例外なく全員を守るということが最優先されますから、そういった乱暴な手法は認めるわけにはいきませんが、『脳疲労』といった説明を過大に評価し、信じる人も多数出てくるし、医療、健康食品業界は商売にもつなげやすい、という現象が生じることは否定できません。
ある日のNHK
この先は、日本放送協会への批判ですから、興味ない方は読まないでください。
私は、土曜日は、結構、自働車での移動日に充てることも多いものですから、よく車中でラジオを聴きます。
地方民放放送番組は、長時間連続して同じ内容を聴取することができませんから、必然的にNHKラジオ、とくにほとんどNHK第1放送を聞く機会が多くなります。
NHKは、ローカルニュースの時間を除けば、多くの地方で同内容の放送をしているかことが多いからです。
高速道路で移動していても、次の地域の周波数に合わせれば、同じ番組をずっと聴くことが出来ます。
実際の日付は、2022年12月17日のことですが、朝08:05から、『山カフェ』という、俳優でありナレーターでもあり、登山を趣味とする石丸謙二郎さんとNHK女性アナウンサーのコンビで、山や、自然の素晴らしさを紹介する番組があります。途中ニュースなどを挟んでの実質的な2時間番組です。
私自身、登山もハイキングもしませんが、内容的には楽しいし、好きな番組なのですが、ただでさえ高齢者の登山事故が増えて、警察や自衛隊にも迷惑をかけることが多いのに、実質的に高齢者に登山を薦めるという趣旨の番組を放送することは、公共放送としてはいかがなものか?とはずっと思っていました。
結構聴取はしていましたが。
これが民放で、登山用具会社や登山用品販売店がスポンサーになっている番組であれば、これは資本主義社会である以上やむを得ないことですが、わざわざ、公共放送で高齢者に登山を薦める必要があるのだろうか?ということが、ずっとどこかに引っかかっていました。
もっとも、キナ臭さが急激に増大している昨今ですから、あらゆる事態に対処するという訓練として考えれば、警察にとっても、自衛隊にとっても最高の訓練機会ということにはなるのかもしれません。
救助対象は誰であろうと、筋書きのない実戦同様の行動を要求されることになりますし、被救助者の安全を確保したうえでの台本のある訓練とは根本的に異なりますから、訓練として考えれば非常に有意義です。
さて、その番組の後の番組は、ちょっと趣旨が判らない番組なのですが『鉄旅、音旅 出発進行。~音で楽しむ鉄道旅』という、これまた、いったい誰が聞くのだろうか?という番組です。
以前ちょっとだけこの番組を聞いたときは、「ゴト、ゴト、ゴト、ゴト、プワァ~ン」といった音を流して、「これは何とか鉄道、何とか線で、キハ5600型電車がどこそこを通過するときの音です」(具体的な形式名等はでたらめです)といった、えっ、こんな放送聞きたがるのは?聞き耳立てているのは?
鉄道マニアの中でも、ごくごく一部の変態的鉄道マニアだけだろう?と呆れるような放送内容でした。
ところが、その日は、ニッチマニア向けではなく、完全に民間企業の宣伝に徹した内容でした。NHKの番組でありながらです。
東京~埼玉を結ぶ『西武鉄道』のレストラン列車『西武 旅するレストラン「52席の至福」号』を何度も、何度も会社名や特別列車名を紹介するという、民間放送もビックリするような、内容の放送でした。
これからは、広告料取って、「民間放送局として営業続けろ~」と毒づきたくなりました。
そしてその次も、全編広告番組です。私はまったく存じ上げない歌手ですが、「miwa」さんという、若い方の間では大変有名なシンガーソングライターの方が、母校の大学でコンサート形式でのトーク番組というのか、トークバラエティというのか、歌もおしゃべりを交えながらのなかなか楽しい番組でした。ずっと通して聞いていました。
番組自体はとても楽しく飽きさせない構成で、とてもよかったのですが、一応、学校法人であり、その性格は公益法人ではありますが、私学である母校の教員であるとか、学生が学校の宣伝に当たる内容の音声と言いましょうか、学校を語る内容、普通であれば宣伝と言われるであろう内容に相当時間割り当てられていました。
その学校名は、番組中でも再三、再四読み上げられていましたから、私のような単なるリスナーも名前を覚えてしまいました。
石川県金沢市の『金沢星稜大学』という大学です。
これはNHK名古屋放送局の制作番組のようで、全国で放送されたのかどうかは定かではないのですが、使用されている会場名を番組中で告げるということは、別に構わないと思いますが、いくら、主演者の母校だからといって、学校の宣伝でしかない内容を繰り返し間に挟むという構成は、NHK番組としてはふさわしくないのではないかと、思いました。
途中で、あれどこか民放の番組だったっけ?と周波数表示を確認したくらいです。
そして、この文章を書いているときに、他人のアラを見つけて批判していながら、自分がいい加減なことを書いてはどうにもならんと、一応、まさに念のためにmiwa さんの学歴をしらべてみましたところ、彼女自身は慶応大学卒業で、金沢星稜大学とは何の関係もないということが判ったのです。
調べて良かった、と冷や汗が出ました。
大きな声では言えませんが、「金沢星稜大学」は偏差値が37~42(学部によって異なる)というレベルのお世辞にもレベルの高い大学とは言えないのですが、名前を浸透させることは出来ました。大成功です。
そうなると、会場提供と聴衆動員と引きかえに、学校の宣伝、民放であればラジオ番組と言えどもあれだけの宣伝効果を期待するなら、やはり百万円単位の広告料がかかるはずですが、NHKはどうなっているのかと、さすがに電通が関わっているとも思えませんが、いや関わってるのかな?などと、ますます疑心暗鬼になってしまいます。
駅伝やその他スポーツで学校の名前を有名にするには、それなりの年数と莫大な資金が必要ですが、NHKと組めば、どうも格安で宣伝ができてしまうようです。
NHK役員や有力プロデューサーによる、安倍方式の単なるお友達に便宜を計ってあげた結果なのか、オリンピック方式で大手広告代理店とNHK有力者が結託した結果なのか、大変興味深いことです。
また、12月18日のNHK総合TV朝9時からの『日曜討論』は、当然、国民に信を問うことなしに行う防衛方針の大転換についてというテーマだとばかり思って、期待していましたが、見事に肩透かしを食らいました。
放送時間も延長し、各党の代表などが討論を行うと期待していたのですが、実際に放送された内容は『原発“方針転換” エネルギー政策を問う』というものでした。
野党の出席はなかったようで、西村経済産業大臣が有識者、専門家の意見を聞きながら、原発問題(当然原発再稼働止む無し、ということなのでしょう)を論じるという内容でした。
それでは、満を持して各党十分な準備をして、12月25日は『防衛問題』、と思ったら、その日には『日曜討論』そのものの放送がなく、代わりに『TULIP』という日本の音楽バンドのコンサート番組だそうですが、しかも、再放送です。
防衛問題は国民の信を問うてないのに、決定済みで、財源問題に話をすり替えられてしまっていますが、とうとう言論まで封じるようでは、タス通信や、朝鮮中央放送、朝鮮労働新聞と同じレベルです。
最近のNHKはおかしくなりました。変です、異常です。
私は、『NHKから国民を守る党』の支持者ではありませんが、NHKに対する批判に関しては、十分にうなずけます。
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