西式健康法

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月刊「健康科学」より再掲載

約6分

月刊「健康科学」より再掲載

 ここに掲載する内容は、月刊『健康科学』第5巻 第6号(昭和16年=1941年9月15日発行)に掲載された、学祖西勝造先生の講義記録(開催会場、日時不明)を再掲載したものです。なお、多くの現代人にとって判読が困難と思われる旧字体、旧仮名遣いは、原文の雰囲気を損なわない程度に、現代の標準的な文字、仮名遣いに改めております。ご了承ください。

                 「発汗の意義」

発汗と口との関係

 暑い時に汗の話をお聞きになると、それが本当に徹底しますから、今日は発汗の意義という題でお話ししたいと思います。

発汗ということについっては、二十数年来の定説として体温の調整ということを意味しているわけですが、これに対して反対する者はだれ一人としておりません。

しかるに近来では、単に体温の調整のみならず精神的に、いわゆる知覚的要因によっても発汗することが明らかとなりました。それは手掌とか脇の下に発汗するもので、よく、冷や汗をかくとか、手に汗を握るとかいうあれです。英語にもドイツ語にもイタリヤ語にも同様の言葉があります。

また、今までは食べたものだけが毒作用をすると思っていたが、汗を分析してみると、初めて心的作用によっても毒が出ることが分かってきました。つまり『心毒』であります。

すなわち発汗した物質を分析すると、一つの中毒作用を有する物質が出ることが分かりました。これは必ずしも表面ばかりでなく、内部的にも出ることが分かりました。ですから精神療法とか、神を信仰することによって、心を正しくするということは大変意味のある事であって、非常に薬になる。

そこで常に西式が、良くなると思うことを強調していることも、そこにあるのであります。

このように、汗は心の作用によっても出るのであって、動物実験をしてみると、動物も汗をかく。しかし、汗腺の発達は人間が一番です。世界中、どこの隅々までも行くことのできるのは人類だけであります。犬も人類に次いで世界の隅々どこへでも行ける。

また発汗の多少は、口の大きさと身体の関係が非常に大きいのでありまして、口の小さい動物ほど皮膚の汗腺が発達しています。

病人を一見して、口の大きな人は発汗をよほど努力しないと効果が上がらない。それで病人を汗で治すときに、人によって足湯(脚湯)を二回やりなさいとか、三回やりなさいとか、やらんでも良いとかいうこともあります。

人によって、各々別々勝手ではないかという人もありますが、しかしそれは口の大きい人には余計足湯をやらせ、口の小さい人にはやらせない。口が小さい人は皮膚の汗腺が非常に発達している。そこで、ただ寝ているだけで立派に汗をかく。で、結核で長く寝ている方でも、口の大きい人は良くない。

口の小さい人は割合に治る。それは発汗機能が非常に発達しているから、皮膚呼吸で肺の代用をする。ところが甲と乙で、甲が小さいから足湯をやらんでも良いかというように、単に口の大きさだけで決定する訳にはいかない。ウンと口を広げたときの面積と、身体の表面面積との関係を見なければなりません。これはいちいち計らなくても経験でいく、そういうことによってはじめて正しき療法が出来ます。

発汗治療は人を観て術法を計る

それから次に、寝ているときにはできるだけ汗をかかない工面をする。なぜかと言えば、人工的にいたずらに汗腺を利用すると、病気して極度に発汗を必要とする場合に臨んで、肝炎が非常に弱る。だから、なるべく裸で板の上に寝て、平素は汗をかかぬ工面をする。寝間着を着るなら、横腹や背筋のところは必ず開けた寝間着ならよろしい。

動物の中で南北極の端から、赤道直下まで行くことが出来るのは人類だけでありますが、それはどうしてかとなれば、実は着物を着たために他の動物よりも汗腺が発達して、熱帯地方に行っても発汗によって体温を調節できるからである。他の動物はそうはいきません。

たとえば、台湾で育ったワニは北海道には住めないし、北極の白熊は台湾では生活できない。人間だけがこれができるのは、汗腺が発達したお陰で、それはまた着物を着た人類の悪結果でもある。

何となれば発汗のために食塩欠乏、ひいて胃液欠乏。従って胃弱となり、万病の基となる。ゆえにむやみに掌に汗をかくことは不健康の基です。手の甲の方にかくのが健康的である。ところが、温冷浴をやるとだんだんと手の甲に汗をかくようになります。

だいたい発汗の意義は体温の調節のためであって、温度の高い場合と、筋肉運動をした場合の汗は、最も多く身体の表面上に表れますが、熱発病の場合の発汗の目的もまた、解熱する働きに非常なる役割をする。なぜかと言えば発汗すれば汗の中に乳酸が非常にたくさん出てくる。そこで風邪を引いたり病気した場合に発汗させると治る。だから発汗療法も一種の皮膚機能増進法であるということになります。

発汗療法として特に腎臓病の方には脚湯、脚袋が絶対に必要です。ですから、脚袋療法をやらせない医者があれば、それは病気をことさら長引かせることになります。関西のある弁護士の奥さんが、やはり腎臓病で熱が非常に高い。病院からは死の宣告を受けていて、そこでいろいろの有名なお知り合いの方々の心配で西式をやることになりました。

阪大病院で匙を投げてしまってたものだから、何をやってもよろしいということになったので。小澤病室に入っていった。この弁護士の方は七二~三歳の方ですが、この方が結婚したときに、小澤博士の奥さんが雄蝶雌蝶(おちょうめちょう=媒酌)をした。それで小澤博士が面倒を見ておったわけでありまして、阪大でも西式に非常に興味を持っておりました。

そこで何を持って行ったかというと、平牀とそれから脚湯をやったら一回で熱が下がった。ところがさっき申し上げましたように、身体に比較して口の大きい人は発汗しません。そういう方には脚湯を一日に四回くらいしなければなりません。四回くらいやればへとへとになって汗をかく。口の小さい人は自然に発汗するから多くやる必要はありません。

すべて療法を施すに当たっては、まず人間の身体を観察してから、良く適法を施さなければなりません。『人を見て法を説け』であります。

それから、汗が身体の表面から出ること。いわゆる熱学的要因によって起こる汗、たとえば筋の運動、色々の健康法やラジオ体操、または厚生運動(リクリエーションに対する訳語)をした際に起こる発汗について研究したものを二、三述べてみます。

(続く)

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