季節による健康上の注意

人間は、環境に支配される以上、その健康が四季折々の気候に支配を受けることは当然である。

春は、冬の間に厚着をしたり、寝床にあんかを入れたり、厚い蒲団を着て寝たりするために、知らず知らず汗をかいて、水分、塩分、ならびにビタミンCを失っているから、少し暖かくなって発汗すると、風邪にかかったり、歯が悪くなったり、目をわずらったりする。これらは結局において、水分、塩分、ならびにビタミンCの不足が原因であるから、脚湯をやって発汗し、水分、塩分、ならびにビタミンCを補給する。ビタミンCは生野菜、柿の葉の煮汁からとるのが有効で、薬剤からでは無効である。

三、四、五の三カ月間は、裸療法にきわめて有効だから行なっていただきたい。

夏になれば発汗に対する手当が重要である。冬から春にかけて便秘していると、発汗したり、薄着になって腹を冷したりすると下痢する。また、時候が暖かくなってくると食物が腐敗しやすくなるから、このためにも下痢を起こす。そこで消化器病や消化器伝染病を注意しなければならない。これは、便秘を注意して生の清水をチビリチビリ飲んで、ビタミンCを柿の梁の煮汁から補給すれば、これらの伝染病にかかることはない。乳幼児の腸炎下痢も注意せねばならない。特に人工栄養の幼児に対しては、牛乳の腐敗に注意し、ビタミンCの補給、果汁、野菜汁などを与えることを注意していただきたい。

発汗に対しては、水分を生の清水から、塩分をごま塩から、ビタミンCを柿の葉の煮汁と生野菜とから補給すること。生野菜は、できるだけとるようにしていただきたい。一カ月に一日くらいの塩断ちを忘れてはいけない。

夏の間に、平床と温冷浴とを練習しておくことは、楽な考えである。しかし、なにも夏まで待つ必要はなく、思い立ったら、いつから始めてもよろしい。

秋は、夏の間に発汗に対する処置を正しく実行したかどうかの決算が行なわれる時である。そこで、やはり生の清水、ごま塩、ビタミンCの補給をすること、脚湯か、入浴によって発汗法を行ない、食塩の入れかえをやるのがよろしい。からし泥を胸に貼ることを、少なくとも二週間に一回くらいやること。これは、風邪の予防として有効であるからやらなければならない。秋が進むと、平床が冷たくなり、温冷浴がおっくうになったりするが、勇気を出して続行せねばならない。

十、十一、十二の三カ月に、裸療法を実行することは、体質改善上きわめて有意義であろう。

冬は、ときどきカラシ泥湿布、ゴマ塩、ビタミンCを補給することである。コタツにはなるべく入らない。